ラルカ・ニコラス、ローザ・リンデ・フィッシャー、グラハム・ネイラー、カロリナ・スメッズ&ローレン・V・ハドリー
受付日:2024年10月23日、受理日:2025年5月28日、オンライン公開日:2025年6月10日
概要
目的
この研究の目的は、グループ会話中およびグループ会話後の自己申告による会話の成功度と、背景騒音、補聴器、聴力が会話の成功度に与える影響を比較することです。
デザイン
高齢者はグループ会話に参加し、会話中および会話後に会話の成功度を評価しました。3x2x2のデザインを用い、背景ノイズレベル(低、中、高)と、聴覚障害のある参加者の補聴器使用状況(自家用補聴器使用 vs 補聴器なし)を調整しました。参加者は、聴力状態(正常(PwNH) vs 聴覚障害(PwIH))によりグループ分けされました。
研究サンプル
18 個のカルテット (N = 72)、それぞれ 2 つの PwNH と 2 つの PwIH が含まれます。
結果
会話中の評価と会話後の評価の間には強い相関が見られました。最も騒音レベルが高い(72dBA)場合の会話成功の評価は、中程度(54dBA)および低い(30dBA)場合と比較して有意に低くなりました。補聴器は、低騒音および中騒音下におけるPwIHの会話成功率を改善し、PwNHの評価と一致しました。しかし、最も騒音レベルが高い場合、すべての参加者は同様に会話がうまくいかなかったと評価しました。
結論
騒音レベルが高いと、会話の成功率が低下する傾向があります。補聴器は、静かな環境ではPwIHの会話の成功率を高めますが、騒がしい環境ではそうではありません。この実験の制約下では、騒音レベルに関わらず、PwNHと補聴器を装着したPwIHの自己申告による会話の成功率は同程度でした。
リンク先はTaylor&Francis Onlineというサイトの記事になります。(原文:英語)