要旨
目的
これまでの研究で、片耳難聴(SSD)の期間が短い小児における人工内耳埋込みの肯定的な効果が示されてきた。
このケースシリーズでは、SSDの平均持続期間が長い小児のコホートにおける人工内耳埋込みの影響を評価した。
方法
SSDのために人工内耳を装用した6名の小児の後方視的カルテレビュー。
人工内耳埋込み時の平均年齢は14.7歳(中央値=15.5、四分位範囲(IQR)=2.5)、人工内耳埋込み前の平均難聴期間は10.8年(中央値=11.5、IQR=5.3)であった。
術前および術後の聴力測定データとして、助動詞知覚検査、静寂下での文認知、騒音下での文認知、単語認知スコアを分析した。
結果
術前の補聴器スコアと比較すると、術後12ヵ月で単語スコアの中央値が24%有意に増加し、騒音下での文認知スコアの中央値が64%有意に増加した。
結論
SSDの期間が長い小児に対する人工内耳装用は、音声認識に有益である。
まとめ
このレトロスペクティブケースシリーズでは、片耳難聴が長期化した小児において、人工内耳装用後12ヵ月以内に単語および文の認知が改善することが示された。
リンク先はSageJournalsというサイトの記事になります。(原文:英語)