(2025年04月16日 14時30分 更新) 和歌山 紀南 政治・行政
転居や出生などの届け出ごとに必要な手続きをまとめたチェックリスト(和歌山県田辺市役所で)
「便利な窓口」を実現しようと、和歌山県田辺市が新たな取り組みを始めた。転居や出生などの際に必要な手続きをまとめたチェックリストを配布するほか、外国人や聴覚障害者との意思疎通を円滑にするためのタブレット端末を試験導入。市民への窓口サービスの改善につなげたいという。
市は、2023年4月に策定したDX(デジタル変革)基本方針で「行政手続きを簡素化し、便利な窓口を実現する」ことを重点施策の一つに掲げている。
24年度には、若手職員らが来庁者になりきって窓口を利用する体験調査を実施。転入や家族の死亡を想定して各課で実際に手続きを行い、課題を洗い出したり、改善のためのアイデアを話し合ったりした。そこで出た職員からの提案を踏まえて、新たな取り組みを実施することにした。
チェックリストは、転出入や結婚、出生、死亡などの届け出ごとに、必要な手続きや準備物、担当窓口などをまとめて一覧化。各部署の配置図も掲載している。本庁舎3階の総合案内や市民課窓口で配布しているほか、市のホームページでも公開している。
来庁者がこのリストを活用することで、複数の課にまたがる手続きの流れを分かりやすく確認するとともに、手続き漏れを防ぐことができる。職員側もリストを見れば来庁者の目的がすぐに分かるため、よりスムーズな対応につなげることができるという。
タブレット端末は、総合案内に2台を配置。外国人や聴覚障害者とのコミュニケーションに役立てる。
多言語に対応した音声翻訳アプリをインストールしており、端末に話しかけると、設定した言語に変換して表示される。
キーボードやペンで文字を入力したり、音声を文字に変換したりすることができるアプリも導入している。
市の担当者は「市民サービスの向上と業務の効率化につなげるため、できるところから見直しを進めていきたい」と話している。
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